これから電気工事の現場に入るなら、安全装備の中でも手袋選びは最優先です。本記事では渡部工業の高圧ゴム手袋(使用電圧7,000V以下用)を売上順にランキングしました。併せて現場や作業内容に合わせた選定のポイントも整理します。初めての一双でも迷わないよう、購入前に見るべきポイントと選び方を解説します。
1位 540高圧ゴム手袋 NU型

- 十分な長さでラップを確保しやすく、U型カットで肘の干渉を防ぎ、作業性を高める
- 安全余裕と扱いやすさを兼ね備え、初導入にも最適な一双
- 鉄道会社・保安協会などで採用される実績があり、「高圧ゴム手袋のスタンダード」として信頼性が高い
単体でも使いやすい十分な長さと、U字に切り欠いた独自の袖口が肘周りの干渉を減らす高圧ゴム手袋の定番品。初めての一双としてバランスが良く、鉄道会社や保安協会でも採用実績のある安心モデルです。
“最初の一双”にふさわしい全長とU型カットの使いやすさ
540は手袋単体でも安全を確保しやすい長さを持ち、素肌までの表面経路(沿面距離)を稼げます。袖口のU型カットは、肘の曲げ伸ばしが多い作業での干渉を抑制。結果として、作業時に感じるストレスが少なく、点検・操作・配線支持といった基本動作に集中しやすくなります。
初導入でも扱いやすいバランスの良さが魅力で、鉄道・保安分野を含む現場での採用実績がそれを裏付けます。安全余裕と作業性の両方を外さない一本として、他モデル選定時の比較軸にもなる事実上の「高圧ゴム手袋のスタンダード」と言えます。
2位 530高圧ゴム手袋 普通型

- NU型よりも広い防護範囲を確保できる
- 過不足のない仕様で公共性の高い案件でも採用されている
- 「迷ったら530」と言える標準モデル
袖口をフラットにカットした王道スタイル。広い防護範囲で露出を抑えやすく、官公庁案件でも選ばれやすい。迷ったらコレ、という標準品として安心して選べます。
過不足なく“普通がいい人”のための手袋
フラットな袖口は、NU型に比べてわずかですが広い防護範囲を確保できます。過不足のない安全余裕と扱いやすさのバランスが評価され、公共性の高い案件でも広く採用されています。初めての現場でも手順を崩さず運用しやすく、複数人で共有する装備としても相性が良好。迷ったら530、という選び方は理にかなっています。
3位 550高圧ゴム手袋 胴太型(ショート)

- 胴太形状で袖口にゆとりがあり、絶縁衣の袖を入れ込みやすい
- 短いぶん着脱が容易で点検業務など脱着の多い現場にもおすすめ
- 4サイズ展開でフィット感を得やすく、自分に合ったサイズを見つけやすい
架空配電の現場で選ばれるプロ仕様。絶縁衣ジャンパー型の袖を入れ込める胴太形状と、短めの全長で取り回しに優れる点が魅力です。手元の操作性を重視する作業者に向いています。
絶縁衣との着合わせを想定した胴太×ショート
胴太形状は袖口の内径にゆとりがあり、絶縁衣(ジャンパー型など)を併用する場合に袖を中に入れやすく重ねが安定します。一方でラップ量は長尺モデルに劣るため、絶縁衣を併用し重ねを丁寧に確保する運用が望ましいと言えます。また、短いぶん着脱もしやすく、点検業務など脱着の多い現場でも重宝します。
4サイズ展開でNU型や普通型よりサイズバリエーションも多いのも魅力。自分によりフィットする一双を選べば、シビアな現場環境でも一定の作業性を確保できるでしょう。
4位 555高圧ゴム手袋 胴太型(ロング)

- 胴太の内径とロング丈の組み合わせで、防寒衣や雨具の上からでも重ねが安定する
- 着ぶくれによる手袋のズレ落ちを防ぎ、確実性を優先する現場に適している
- 電力会社での採用実績もあるモデル
電力会社でも採用される安心感が魅力。胴太形状に長さを加えることで、衣類との重ね量をより確実に確保できます。冬場の防寒衣とも相性が良く、“着ぶくれ”による不快感を下げたい方にも適しています。
内径×ロング丈で冬場や厚着の現場でも真価を発揮
胴太の内径とロング丈の組み合わせにより、厚手の防寒衣や雨具の上からでも重ねが安定。着ぶくれによって手袋がズレ落ちるリスクを抑えたい場面で頼りになります。電力会社での採用実績が示すとおり、確実性を優先する現場に向く一本です。安全余裕を優先する姿勢が、結果として作業全体の安定に寄与します。厚着の季節や悪天候時の主力として、装備計画に組み込んでおくと安心です。
まとめ
電気工事において高圧用手袋は、命を守る最重要の装備です。初めて購入するなら、作業のしやすさと安全性を両立した540 NU型や530 普通型が安心の選択肢になります。一方で、配電作業など、より感電リスクの高い現場で絶縁衣と併用するなら550 ショート、冬場や重装備での重ねも重視したいなら555 ロングといった選び分けも有効です。
「適用電圧・長さ・袖口形状」の3つを押さえて検討すれば、現場での不安や失敗を避けられます。どのモデルも採用実績がある確かな製品ですので、自分の作業環境に最も適した一双を選び、安心して電気工事に臨みましょう。